IT系MENSA会員の何気ない日々

IQ・MENSAに関する情報箱です

一番悲惨な展開

人は人、自分は自分

世の中には、いつの時代も他人と自分を比べてしまう人が居ます。「あの人は何故あんなにもお金持ちなんだろう」「なぜ自分の人生はうまくいかないんだろう」といった思いが頭の中を支配しています。

自分が世界で一番〇〇という分野以外は、絶対に自分より上の人が居ることになります。自分が何かの分野の平均だとしても、日本では数千万人、世界では数十億人の「上」が居ることになり、もはやなんの比較なのか、自分の順位がどのくらいなのかもわからないレベルとなります。

よくある解決策として、自分と他人を簡単に比べないというものがあります。自分の立場や状況は決して他人と入れ替わることがなく、自分の行動でのみ自分を変えることができるため、他人と比較する時間は無駄でしかありません。

自分にできることを確実に行っていく、これはビジネス哲学や自己啓発の初歩でもあります。

比較が求められる時がある

ところが、テスト・試験の場合はそうもいきません。というのも試験の目的は、

 ・あえて他人との優劣を決定づけ、上位者を判断する

 ・能力や素養があるかどうかを見極める

 ・格付けそのものを狙いとしている

といったものが大半だからです。

一つ目の具体例は大学受験等が該当します。定員という定められた人数に入るように(実際は多少余裕がありますが)大学受験を行い点数を競い合います。

二つ目の具体例は運転免許や資格試験等が該当します。求められている知識や能力がそなわっているかどうかを試験を行う事により計ります。中には実技試験があるものもあるでしょう。

三つ目の具体例はTOEIC等の点数制のテストが該当します。テストの結果の点数そのものが能力の証明となり、自分の力はどのくらいなのかを外部に知らせることができます。

MENSAの入会テストは?

では、MENSAの入会テストはどうかというと、一つ目と三つ目の重なり合いとなります。IQというのは100を平均とした偏差値ということができるため、全体集合の中で自分はどれくらいかを計っていることになります。IQは数字で表されます。そして上位2%に該当する結果を出した人が入会テスト合格となります。

他人が居るから平均が存在するわけで、一つ目に該当します。また、上位2%という敷居は三つ目に該当します。

一番悲惨な展開

MENSAには色々なイメージがありますが、「IQの上位2%」という文言がどこか他人と比較して格が上だ、優れている、頭が良いというイメージがどうしても生じます。このイメージは以下のような人を生み出す可能性があります。

 ・自分は人より頭が良いと思っている

 ・IQの上位2%くらい簡単にクリアできると思っている

ここから二つのパターンに分かれます

【パターン1】

 ・MENSA入会テスト若しくは知能指数検査を受けたが、上位2%に入らなかった

 ・特に、上位3%~5%とギリギリ入らなかった

 ・MENSA入会テスト若しくは知能指数検査を(受検可能上限まで)受け続ける

【パターン2】

 ・MENSA入会テスト若しくは知能指数検査を受け、上位2%に入った

 ・MENSAの内側(会員交流)を見ないで、外側(他の98%の人もしくはただMENSA受験していない人)ばかりを見ている

 

この人たちは、恐らくですが相当コンプレックスを抱いていると思われます。この解消すべきコンプレックスは別の機会に書きたいと思います。

MENSAが合っている人達

MENSAが合っている人達

これはもう結構目的がはっきりしている場合が多いですね。並べると以下のような人達です。

①自分の知能指数は人より高いという自信がある場合

中学、高校くらいでしょうか。人によっては小学校かもしれません。「他人よりも理解が早い」「俯瞰して物事を見ることができる」「全く異なる事柄をくっつけて新しいアイデアを生み出すことができる」「他人が何故わからないのかがわからない」といった感覚に陥った事がある人が居ると思います。そこで、「あれ?人よりも頭の回転が早いのかも?」と気づく人も居るはずです、パズルゲームで解法、解答がパっと浮かんでしまったり、ゲームや工作で要領の良い進め方をする人もそういう傾向があります。

 

そういった場合、自分と人との違いは何だろうと悩む時期もありますが、ひょっとして知能指数の差かもしれないと考え始めたら次は測定をしてみたくなります。

目的その①-1:自己肯定の為にMENSAに入会

 知能指数を測定してみてMENSAに入会すると、「ほら!やっぱり!(ある程度知能指数が高かった)」という一種の安心感と、周りにも知能指数が高い人が多く、交流できるため自分の居場所はここがちょうどいいんだというもう一種の安心感があります。

目的その①-2:不必要な劣等感を払しょくする

逆に、入らない、知能指数を測定しないでいると「自分は高いはずなのに、いつでもMENSAくらいには入れるはずなのに・・・」といった不要な妬みや意気消沈が生まれ、悶々とした日々を過ごす人も居るようです。この場合は、考え方を変える方法もありますが先に肯定感を満たしてあげた方が道に迷わなくて済むことが有り、まずはMENSAに入って自分を落ち着ける必要があります。

②:他の知能指数の高い人たちとの繋がりを持ちたい場合

さて、既に自分の知能指数が一般よりも高いとわかった場合、では、それは何に利用できるのかという疑問が湧いてきます。MENSAにはこのような人たちも多く、様々なコミュニケーション活動を行っています。クイズ大会、知識の習得、教育への応用(とその方法論)、普通にお金儲け、等いろいろな事を行っています。宗教や思想への勧誘は禁止されています。これらの繋がりが楽しく、話が早いため、MENSAに居る意味が出てきます。

目的その②-1:既に開催されているイベントに乗っかってみる

MENSA会員用ページにはクイズ大会やゲーム大会のイベント募集されている時があります。最近はオンラインでの開催も多くなってきました。まずはこのようなイベントに参加して、知的探求心をくすぐるのも良いかもしれません。

目的その②-2:自分でイベントを開催する。

MENSAでは形式に則っていれば自分でイベントを開催することも出来ます。クイズ大会、俳句大会、その他いろいろあります。自分のやりたいことを募り、賛同してくれる人が居るとイベントは大いに盛り上がるでしょう。

③:知能指数を何かに役立てたい場合

非常に難しい話ですが、簡単にかみ砕いて言います。MENSAは「頭がいい」(という表現の)人が多く集まっています。この集まりをもって、人類に対して何か働きかけが出来ないかという試みです。

ぱっと思いつくところではギフテッド、小さくして知能指数が高いと判明した子供達への適切な教育です。ギフテッドについてはそのうち詳しく別掲するとして、未来へ繋がる考え方をしようという志があります。

そのほかにも、環境問題や雇用問題、現代社会の抱える問題に取り組もうとしている人も居ます。宗教・思想・信条の話になってしまわないように、出来るだけ一般的で客観的な話を展開している人が多いです。

このような話をしたい人は、MENSA入会をお勧めします。刺激的な毎日になると思います。

 

MENSA 上位2%は凄いのか?

MENSAとは

MENSA(メンサ)とは、1946年にイギリスで創設された、全人口の内上位2%のIQ(知能指数)の持ち主であれば、誰でも入れる国際グループです。

メンサは、世界100ヶ国以上、10万人以上の会員を持つ国際的グループです。

メンサはメンバー同士の知的交流の場を提供します。その活動は、講義、ミーティング、会報、特定の趣味を持つグループ、 地域レベル・国レベル・世界レベルのイベントによる交流を含んでいます。

そして知能に関するプロジェクトでメンサの内部や外部の研究者への協力を行います。

 

上位2%は凄いのか?

まず「凄い」という表現が曖昧ですね。しかし(まぁこういう意味で使っているのだろう)というものはわかります。

凄い頭が良い、凄い頭の回転が早い、凄い勉強ができる、あたりのイメージでしょうか。

上位2%という表現は、イメージでは少なく感じます。2%は人数で表すと50人に1人ということになり、1クラスに1人は居ることになります。少し凄いイメージが薄れてきましたね。

日本の人口は2019年時点で1.26億人ですので、252万人が上位2%にあたります。世界の人口は2019年時点で76.7億人ですので、1億5340万人が上位2%にあたります。

こう書くとそこまで少数ではない、凄い集団ではないということがわかります。

さらにIQが高い人の集団というのは実は世の中には結構存在します。Wikipedia高IQ団体というページが有り、16個ほどの著名な団体が掲載されています。かなり高い知能指数を条件とする団体がMENSA以外に多く存在することがわかると思います。寧ろMENSAはその中では低い条件の方でしょう。

 

2%の意味とは?

では、何故MENSAでは上位2%を設定しているのかということになりますが、私は次のように考えます。

 

①ある程度コミュニケーションが円滑にとれる人数を維持する。

 ①-1 条件に該当する人が勝手に登録されるような集団ではない。

 ①-2 MENSAの目的に共感し、且つ入会テストを自らの意思で受ける必要がある。

②高IQを条件とし知的刺激を相互提供する狙いがある。

 ②-1 高IQの上位を条件とすることで会員がお互いに刺激し合える。

 ②-2 条件を設けることで目的達成へ向けてエネルギーを使う意識が生まれる。

 

2021年の日本MENSAの会員数は約4,700人とされており、上記の項目に対して丁度良い人数であると言えるのではないでしょうか。

 

まとめ

上位2%はそこまで凄い人を選別する効果は無さそうです。

但し、目的に対して効果がある人達と人数を集めることが出来る丁度良い条件であると言えるでしょう。

コロナ時代のMENSA入会方法②

WAIS-VIの試験当日

試験日当日は睡眠をしっかりととり、試験に備えましょう。自身の最高のパフォーマンスが発揮できる状態にしましょう。人によっては気合付けとして栄養ドリンク・エナジードリンクを試験前に飲む人も居るようです。

 

試験は説明・実施を繰り返し、2~3時間はかかる長丁場のため、当日は試験以外の予定は入れない方が良いでしょう。途中で集中力が切れすぎることの無いように、体調を整えましょう。

 

WAIS-VIの試験内容

WAIS-IVの試験は適用年齢が16歳0ヶ月から90歳11ヶ月となっています。検査は全15検査で構成されており、全検査IQ(FSIQ)、言語理解指標(VCI)、知覚推理指標(PRI)、ワーキングメモリー指標(WMI)、処理速度指標(PSI)の5つの得点が産出されます。

 

試験内容は具体的には書けませんが、インターネットでよく見るパズルのようなパターンを見つけるもの、積み木の数を把握するもの、単語の類似・意味を問われるもの、言われた数字やアルファベットを記憶し復唱するもの、と多岐にわたります。

 

試験は正確さを保ちながら早さを求められるものもあります。一番の大敵はパニックになってしまったり、頭の中が真っ白になってしまったりしてしまうことです。常に冷静さを保ちながら、検査と検査の間には深呼吸やストレッチを瞬間的に入れて、リフレッシュしましょう。

 

なお、試験の性質上検査員の声が聞こえることが非常に重要な要素となります。マスクとアクリル板を衝立としなければならないコロナの状況下では、声が聞き取りにくいこともあります。そのような場合は座る位置をずらすなど、試験序盤で修正することが大切になってきます。

 

試験が終わったら

全ての検査が終了したら、その日に結果を言い渡されることはなく、後日となります。一旦試験の緊張感から解放されます。結果を伝える日を調整して(事前に調整している場合もあります)その日は終わりとなります。

 

ただ、試験が終わったらあまり問題の内容を振り返ったりしない方が良いようです。私は帰り道に自身の間違いに2つ気づいてしまい、一人で勝手に悶絶していました。結果が言い渡される日を待ちましょう。

コロナ時代のMENSA入会方法①

コロナによりMENSA入会方法が難しくなっている

MENSAに入会するには、基本的にMENSAが主催する入会テストをMENSAのWEBページで予約し、テストに合格することで入会資格が得られます。

 

しかし、コロナにより大規模イベントが自粛された時期から、入会テストについては無期限で中止されています。

 

元々入会テストは全国各自で実施されていましたが、いつも埋まるタイミングが早く入会テスト予約もちょっとしたテクニックが必要でした。

 

そこで、もう一つの入会方法であるWAIS-IV(ウェイス・フォーと読むようです)の結果による入会が実質的なMENSA入会方法となっています。

 

WAIS-IVの受け方

まずはGoogle等で『WAIS-IV』『自分の住んでいる市』で検索をします。そうすると検索結果にWAIS-IVを受けることが出来る施設・クリニック・病院が出てくると思います。

 

WAIS-IVは低いIQも測ることが出来るため、発達障害関連のクリニックも検索結果に出てくると思います。検索結果のいくつかのサイトを見るとわかりますが、料金についてはかなりバラつきがあることがわかります。

 

以下3点を考慮事項に、受ける場所を決めてください。

  1. 自分の家から通う事が困難では無い場所
  2. 料金が他と比べて極端に高くない場所
  3. WEBページ内に、MENSAの入会に使用する場合は申し出てくださいと記載されている場所(大事)

1.自分の家から通う事が困難では無い場所

WAIS-VIテストは基本的に3時間前後かかります。また、テスト実施とテスト結果フィードバックは別日で設定されます。場所によっては結果フィードバック後に結果受け渡しがさらに別日で設定されているところがあるようです。

 

自宅から通いやすいところを選びましょう。私は台風が来た日と重なってしまい、傘をさしながら向かうのが難しい場所を選んでしまい苦労した思い出があります。

 

2.料金が他と比べて極端に高くない場所

料金はクリニックにより本当に様々に設定されているため、自分の目で調査した結果を比べてよく確認してください。

 

だいたいですが8,000円~30,000円の間が一般的です。それ以上は残念ながらぼったくりの域に入ってしまっていると思います。

 

地域差があると思いますので、必ず自分の目で確認をして、場合によっては電話で問い合わせをお願いします。

 

3.WEBページ内に、MENSAの入会に使用する場合は申し出てくださいと記載されている場所

実は、MENSAの入会にWAIS-IVを使用する場合は、WAIS-VI検査員の直筆の証明書(医者の診断書のようなものと考えてください)が必要になります。

 

また、WAIS-VIの検査結果も、渡す義務は無いので場所によっては口頭で検査結果を説明するだけのところもあります。

 

WEBページ内に『MENSA入会に使用できます』『MENSA入会に使用する人も多いです』等が書かれている場所であれば、結果と証明書を出してくれるところと考えて良いです。

 

証明書は検査結果とは別料金の場合がほとんどで、数千円の場合が多いです。

 

 

IQ(知能指数)の数字の意味

 IQ(知能指数)とは

IQ(知能指数)は数字であらわした知能検査の結果の表示方式のひとつで、算出方法はいくつかあります。

しかし、基本的に3種類の数字があることは一般にあまり認知されていません。

「IQ180は天才」「あの偉人の推定IQは200」などと数字を使われる場面は多く見られます。

その3種類の数値にどのような関係性があるか早見表を作りました。

 

IQと標準偏差の早見表

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こうしてみると、標準偏差15と24ではかなり数値に開きがあり、どちらの数値が使用されているのかをしっかりと把握する必要があります。

テレビ等では高IQを強調したい場合が多く見られ、標準偏差24の数値を用いていることがほとんどです。